(下記は行事案内から一部転用しています)
第65回鑑賞会 「仮名手本忠臣蔵」
国立劇場開場50周年記念
「仮名手本忠臣蔵」
3ヶ月連続完全通し上演のうち・第二部
赤穂浪士の討入事件は、映画やTVドラマ等で今でも大人気の芝居ですが、江戸の昔も初演から
「大当たり狂言」となり、当時の妙薬に例えて、「芝居の独(どく)参湯(じんとう)」との異名も生まれた
そうです。今回の第二部では吉右衛門の由良之助(大石内蔵助)、菊五郎・菊之助のおかる、勘平
で、浪士のその後をじっくりお楽しみいただけます。
常任幹事 前田紘子
◎ 日 時 平成28年11月23日(水・祝日) 11時開演
◎ 会 場 国立劇場 大ホール
◎ チケット代 9,000円(1等席・10,000円のところ割引)
観劇会「仮名手本忠臣蔵の第2部」三ケ月連続完全通し
5段目から7段目まで(主にお軽勘平の話が中心)
11月23日 国立劇場 参加;15名
国立劇場会場50周年記念公演と銘打って3ケ月に亘っての完全通し狂言。
11月は歌舞伎界の大御所、中村吉右衛門、尾上菊五郎そして尾上菊之助、中村雀右衛門と云う当代
トップクラスの俳優が出演、3回の内演目と合わせて一番見どころの公演と判断、急遽会の行事として
ご案内致しました。
最初の「道行旅路花聟」の場、菊之助のお軽、中村錦之助の勘平二人のこれからの悲劇の序曲であり
ながら二人の若さ美しさが光ます。と共に何か身につまされるものを感じます。
五段目山崎街道と六段目勘平腹切りの場、特にさわりの切腹の場、菊五郎の一世一代の迫真の名演
技と言えよう。七段目一力茶屋の場は何と云っても吉右衛門の由良之助が見どころ、忠臣としての性
根と廓で遊ぶ男の色気、その両面性を巧みに演じ分ける。何人もの一流の役者が由良之助を演じてま
すが、この場での硬軟(多少コミカルさ)あるいは清濁併せて演じられるのは吉右衛門だけでしょう。
お軽役は菊之助と雀右衛門が演じてます。若くて美しく初々しさがあるのは菊之助、人間的深みのある
演技で雀右衛門共に適役。
出番こそ短いけれど主役級の重要な役それは斧定九郎、お軽、勘平を悲劇に落とし入れる極悪人、歴
代の名優達が創意工夫を凝らして来た積み重ねがあります。その悪党ぶりが二人の悲劇をきわ立てて
観客にインパクトを与えます。松緑がどうこなすか期待満々、結果お見事将来への期待度100点満点。
忠臣蔵とう忠義とか仇討ちとかテーマのように思われますがシェイクスピアに匹敵する人間ドラマです。
豪華絢爛の舞台と役者の名演技をたっぷり堪能した素晴らしい一日でした。
古谷泰久
参加者、有志の方々
勘平切腹の場、熱演する尾上菊五郎、新聞より。
50周年記念ののぼり旗、前庭に翻る
会場50周年を記念して入口に飾られた提灯
舞台前に下がる巨大などんちょう。
写真撮影&資料;古谷泰久