今年も“同期の桜”で楽しみました!
栃木喜連川バス旅行会参加報告
2019.9.25-26

田口 昭夫
撮影 鈴木昭男氏
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 今回の目玉はなんと言っても、“日本三大美肌の湯”である。長湯をした御仁もおられたそうな。(笑) 三大とは、佐賀県の嬉野温泉、島根県にある斐乃上温泉と、ここ喜連川温泉であるが、その泉質が「重曹泉でナトリウムを多く含む」とあるから、角質化した皮膚を滑らかにして肌に潤いを与えるとか?  効能は、リウマチ性疾患、糖尿病、慢性湿疹、しもやけ・・・更年期障害・・・?
 次は、那須烏山市にある「東力士」で知られる島崎酒造の洞窟酒蔵見学である。2代目島崎熊吉が 無類の相撲好きで、この「東力士」を命名したとある。第2次世界大戦末期の昭和19年11月に東京動力機械製造(株)の疎開が決まり、山裾に半地下工場が建造され、隣接してこの地下工場も造られた。この周辺の地質は凝灰質砂岩で爆薬を使わず手掘りに絶好であり、大日本帝国陸軍の師団司令部が宇都宮にあったことから、戦車製造工場として選ばれたらしいが、半地下工場では終戦までに20台を製造したとあるが、地下工場では製造することなく終戦。

  
     清酒「東力士」店舗        洞窟熟成酒「清酒東力士」試飲

 高さ・幅が3.5mの坑道3本と連絡する5本の横抗で構成され、全長600mもある。年平均10度(季節変動±5度)という洞窟の気温を活かし、洞窟貯蔵庫で瓶貯蔵した「洞窟熟成酒」も販売されており、オーナーズボトル制度もある。
 このオーナーズボトル制度は、5年、10年、20年間という長期間ボトルを預ける制度で、興味を持った。例えば、出産記念に預けておいて、子供の「20歳成人祝」に開封するというのもいいもんですね。

  
      地下洞窟貯蔵庫入口         地下洞窟貯蔵庫で熟成中の酒

 さらに、すぐ傍にある「山あげ会館」は、ユネスコ無形文化遺産・国重要無形民俗文化財である。“山あげ祭”の屋台展示やミニチュア劇、映像などが楽しめる。中でも5分の1に縮小したミニチュア劇では名物ロボットの「勘助じいさん」が栃木訛りで面白おかしくお祭りを説明してくれるが、この勘助じいさんが友景君によく似ている?と感じたのは小生だけかな?
 この“山あげ祭”は、450年以上の歴史を誇るという豪華な野外劇で、当時烏山町の娘たちが流行病にかかり、祭りが近づくと若者が落ち着かなくなる・・・・・ところから始まったと言われ、若衆達の一糸乱れぬ妙技と、踊り娘達の常磐津の三味線に合わせた美しい舞が売り物と勘助じいさんが言っていた。現在は、6町持ち回りで当番町が開催するという。和紙の産地らしく「烏山和紙」が背景にふんだんに使われているとのこと。
 また、滅多にみられない「大谷石の地下採掘場跡地」大谷資料館。ここには、手掘りから機械化の歴史が凝縮展示され、いまでも映画の撮影やコンサート、挙式場、光と空間の写真展など多くに活用されている。その広さは約2万平方メートル(140m×150m)、深さは平均30mもあり、野球場が一つすっぽり入る。
 大正8年(1919年)から昭和61年(1986年)まで採掘され、約1000万本の大谷石が切り出されたそうな。手掘りの時代は1日に加工できる本数は50石で、一人当たり10本程度、1本掘りだすのにツルハシを4000回も振るったそうだが、機械化により一人1日50本の加工が可能になったとある。
 最後に、「龍門ふるさと民芸館」であるが、ここには 龍門の滝(高さ20m、幅65m)がある。この滝の中段には男釜(直径4m)、女釜(直径2m)の縦穴があり、男釜に住むといわれる龍の伝説が由来である。入口には「縁結びの神様(愛の泉)」があり、この神様にお参りすれば「固い意志」で結ばれるという。・・・硬い石=DIAMOND=大谷門戸?
 11時出発前に散歩がてら、佐藤夫妻と平山女史と周辺を散策、秋の味覚“山栗”を大収穫。帰りのバスでは、46会から毎年参加して頂く鈴木君の奥様からの一句が紹介され大喝采。
        “連れだって 喜ぶ年寄り 喜連川”
 毎年、博学の旅行で人生大いに収穫あり・・・次回はあなたも是非! お待ちしていますよ。 (理工・電気 田口昭夫)