新宿御苑は、江戸時代に信濃高遠藩内藤家の下屋敷のあった敷地に日本庭園・イギリス風景式庭園・フランス式整形庭園を巧みに組み合わせて造られた18万坪の広大な庭園である。明治39年に皇室庭園として開園し、昭和24年に国民公園として一般公開された。
公園の西側にある日本庭園は皇室の御猟場の鴨池だったが、昭和の初め頃に大きな池を中心に据え、その周りを回遊しながら眺め楽しむ池泉回遊式の庭園に改装された。園内には、昭和天皇のご成婚記念に台湾在住邦人の有志から寄贈された旧御涼亭(通称:台湾閣)のほか、茶室「翔天亭」と「楽羽亭」もあり、景色に趣を添えている。さらに池の所々に橋が架けられ、徒歩で回遊しながら、梅、桜、新緑、ツツジ、藤、紅葉など、四季折々の景色を間近かに楽しむことができる。
秋には皇室ゆかりの伝統を受け継ぐ菊花壇展の会場となり、回遊式の順路に沿って歩いていくと菊花壇が最も美しく鑑賞できるようにデザインされているという。また、特色ある展示物のひとつである「大作り花壇」は、1株の菊を半円形に仕立てて数百輪もの花を咲かせる新宿御苑独自の技法で作られる。
今回の菊を観る会にはコロナ禍にもかかわらず16名が参加した。午後2時に新宿門に集合し、菊花壇展案内標識に従って日本庭園に入り、池泉回遊式の回路に沿って7か所の上屋に展示された各種花壇や路地花壇を鑑賞した。中でも小菊の花束が流れ落ちるような形状の「懸崖作り花壇」や1本の株から600輪もの花を付けた大菊が3株並ぶ「大作り花壇」が目を引いた。併せて、台湾閣や茶室(翔天亭・楽羽亭)の佇まいや池のある景観も鑑賞した。休憩所では新宿御苑特製の飲み物を味わった。菊花鑑賞後は、紅葉を眺めながら東側のイギリス風景式庭園を回り、植物園の温室の脇を通り大木戸門へと向かった。
懇親会は、午後4時から新宿御苑近くの「てんぷら串 山本家」で開催した。今回は女性2名を含む14名が参加し、それぞれ好みの酒と肴で和気藹藹と親睦を深めた。
さらに懇親会終了後、6名が参加して銀座のスナック「工(たくみ)」で二次会を開催し、親睦を深めた。