これからの旅行会

奥日光バス旅行会
2010(平成22)年9月5-6日
秀 島 敏 男
プログラム
(「白門41会だより」第43号より)



奥日光高原ホテル

 旅行会と言えば1泊宴会型か観光レジャー型が定番となっている。41会もここ数年間は残念ながら実施されていないことに私自身も傍観者であってはならないとの思いから会員の皆さんに気軽に参加し易い負担費用と内容の満足度のバランスに配慮しつつ、これからの旅行会の方向性と私なりの拘りも含めて今回、北開東の奥日光健康プランを提案させていただいた。のんびりとゆったり自由に過してもらうために先ず、交通手段は大型貸切バスを利用することにした。投宿先も私の意向を受け入れてくれる条件で直接交渉して厳選し、その環境のポイントとして本物の温泉と散策を充分に堪能してもらうことで奥日光高原ホテルに決めることとなった。

 現代社会はストレス社会とも言われ、特に私達の年令になると誰もが健康面と経済面の悩みから逃げることはできない。一般的に病気は医者が治してくれるものと考えているが、本来、人間の体は自然治癒力の免疫システムによって守られてあり、自ら再活性化(蘇生)してその機能を最大限Iこ発揮するためi二人は自然の生命体の-部として自然環境の中で生かされていることを旅行会を通して体感していただければ嬉しい限りである。

 私事で恐縮だが35才の頃、200床の病院を経営し、夜は少林寺拳法を指導していた縁で日本心身学会理事長で九州大学医学部名誉教授の池見酉次郎先生の知遇を得て門下生となり、私の心身予防医学の白門41会だよりの原点となった。その視察の一環として池見先生の案内で先ず、オーストリアのバドガシュタインを訪れた。ここは金銀の鉱山で当時の採掘労働者が非常に健康であることが注目され、今ではラドン効果による岩盤浴の坑道療法が行なわれていてオーストリア最大の保養地である。

 次に訪れたのかヨーロッパ有数の保養都市として有名なドイツのバーデン・バーデンで、ここはシユヴァルツヴァルト(黒い森)の北部に位置し、地名のバーテンとはドイツ語で入浴する意味で温泉施設(泉質は無色無臭のアルカリ単純泉)があって、クアハウスではコンサート・晩餐会、舞踏会などのイベントが開催され、カジノや競馬も楽しめる。小川に治って散歩道が整備され、全てに手入れが行き届き、その徹底ぶりとスケールの大きさIこ感心してしまった。正に自然と人の融合である。

 私が最初に奥日光を訪れた時は美しい紅葉の頃で、温泉はバーデンよりも極上の泉質で周囲の環境も素晴らしく、野鳥や魚が生息する湖を散策し、中間に位置する豪快な滝を身近に見れて、丁度良い休息の場となっており、この地がすっかり気に入ってしまった。

 格式の高い晩餐会や舞踏会とは縁遠い私達には楽しみの宴会がある。飲んで唄ってストレス発散、途中で長内幹事長がストップを掛けるほど大盛りあがりであった。温泉にも何度も入ったがお互いIこ素っ裸になれば皆同じ露天の本音談義でついつい長風呂になってしまった。帰途のいろは坂の心地良いバスの揺れはストレス完全燃焼の満足度からか全員がウトウトの寝顔で、それを見て内心ホツとしだのである。

 後日、参加した方達から多々、お礼の電話をいただき、これも全ては皆さんの協力なしでは実現できなかったことであり、良き仲間の41会と当日、会計を担当してくれた前田祐輔君にも感謝したいと思う。  (秀島)