私的ボート観戦記
三笠宮殿下が腸盃と記念品を中大選手達に
2004.8.29
戸田ボートコース
(「白門41会だより」第35号より)
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 8月29日の戸田オリンピックボートコースは、台風16号東縁に渦巻く黒雲に被われ、時折激しく吹きつける冷たい雨に曝されていた。
 大学ボート選手権大会のために合宿先から3名のエンダン(応援団)が駆けつけてくれた。彼等のリードの下、中大艇庫に集まった100人を超す人達のエールを受けてエイトはスタート地点に向かう。
 午後2時40分、手前から、日大、早稲田、中央、慶応の4艇がきれいにスタート。1000mまでは中央と日大が併漕。第3クォーターに入ると地力に優る中大が一漕ぎ毎に差をつけ、中大艇庫(1600m地点)に差しかかる頃には水を空けていた。残り400mも質実剛健の気風そのままに、確実なオールさばきで、昭和58年の初優勝以来、実に12回目となる日本一の栄冠をモノにした。
 ご合臨あそばされた三笠宮寛仁親王殿下が降り続く雨の中、御自ら腸盃と、記念品を中大の選手達に手渡された。
 レースの翌日私も61才になりました。『何時まで青春してるのッ!』から始まって『あなたに付ける薬はないのかしら』と妻に吊られるまでの期間は35年。誰に何と言われようと、平成16年の夏は、よいことばかりでありました。
                             (文・田中兼勝)