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誇り輝く 中大レスリング部

飛田義治


 1946年(昭和21年)創部、わずか4年目でリーグ戦優勝、後にリーグ戦5連覇、個人でも学生選手権、全日本選手権優勝と日本レスリング界飛躍の基礎を築いたのは過言ではない。最大の誇りはスポーツ選手が目標とするオリンピックに5名の金メダル覇者を輩出した事で、これはオリンピックに参加した所属体育部会の中で、今なお皆無で中大の輝く誇りである。私が入部(1962年)した当時の中大スポーツは最強隆盛期であり、高校3年次の団体戦、個人戦共に優勝、無敗で中大に進んだ。入部時は2年後の東京オリンピック、次のメキシコオリンピック金メダリストがおられ、世界を目指す軍団であった。私も強力な先輩、同僚に恵まれて、上級生になり国内大会全てに勝利、アジア大会準優勝など、オリンピック出場は果たす事が出来なかったが中大の伝統を継いだ一人であったと思っている。黄金期は創部4年目から約30年間で、中大スポーツ全体が弱体化の同時期に体育系大学、新興大学の台頭に、後塵を拝している。
 振り返って、「心」「技」「体」を私の現役時代と比較してみると「技」は格段に進歩している、「体」はバーベル等の器具で頼り過ぎて真の体力に劣る、「心」が一番の難題と思う。レスリング部の黄金期は学生が練習内容を計画し、仕切り、各自が技を研究し、これぞ大学スポーツを実践した。現代は指導者の指示に従うのは良いが、自分に合う個性を増長する努力「心」が不足している。現状、多くの全国大学スポーツは高校時代の有望有名選手が活躍し、各所属する無名選手を育てるのは難しい。世界を目指し、常勝チームにするには、中大スポーツ推薦制度の下、有望選手を勧誘獲得から始まる事から、多難であるがスポーツ推薦制度を大改革する、志を持つ驚嘆と思われる様な人物が生まれる事を望む。