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フレイル予防と健康寿命の延長

小林定寿


 昭和に生まれ学び成長し・平成・令和と三世代に生きた、42年白門会会員も令和3年12月で、多くの会員は77歳を迎え喜寿のお祝いと長寿を喜び、感謝の日々をおくられていることと思います。
 改めて平均寿命延長の有難さを考え健康寿命を考えてみましょう。日本人の平均寿命は男性81.2歳女性86.6歳(2013年現在)と世界の長寿国として注目されています。
 高齢者の生き方老後の生き方への問題は長寿国日本の大きな課題です。多くの仲間は現在元気に自適悠々の生活をしていると思います。会社勤めを終え、それぞれの経歴・経験・趣味・やりたいことを基に文学に興味のある方は読書・歴史巡り等へ、絵などへの興味のある方は絵画へ音楽への興味のある方はカラオケ等音楽の分野に、スポーツ・山登りに興味のある方は、テニス・ゴルフ・登山ハイキングなどへの生活が主になるのでは私のように酒肴品の好きな人は飲みすぎに留意する生活になると……ほどほどの飲酒とされるべきと自分に言い聞かせて努めています。やはり長寿社会は健康が第一番に大事です。健康寿命の延長です。健康寿命とは自力で自分の判断で日々活動できる期間のことです。平均寿命はこの世に産声を上げ一生を閉じる期間です。
 男性の平均寿命は80.2歳、健康寿命は71.2歳です。9歳の差があります。女性の平均寿命は86.6歳、健康寿命は74.2歳です。12.2歳の差があります。この差を少なくして健康寿命を延ばすことが高齢者社会の大きな必要事項のひとつと考えます。
 加齢とともに心身の活力低下する状態を(認知機能・筋力の衰えを含む)フレイルと言い、心身の虚弱を意味する英語「frailty」を語源としてつくられた言葉です。
 多くの人は健康な状態からこのフレイルの段階を経て、要介護状態に陥ると考えられています。「最近おいしものが食べられなくなった」「外出の機会が以前より減ってきたよ」「活動的ではなくなったよ」という人は、フレイルの危険信号が出ていると考えられます。私的な考えですが酒の量が減ることも予兆のひとつでしょうか?
 最近、東京大学高齢社会研究機構の研究で健康寿命の延長可能なことが判ってきました。
 フレイルの兆候を早期に発見して日常生活を見直して正しい対処を摂ることです。フレイルの進行を抑制したり、健康の状態を取り戻したりすることができます。
 その研究成果で、①食事はよく噛んでよく食べて(含:タンパク質・カルシウム)たん白質60g/日)②運動をする。③社会参加をする。筋肉と骨は老いても再生できることはことは証明されています。フレイルとは筋肉の劣化と言われています。筋肉の劣化をサルコペニアと言います。ペットボトルのキャップを開けることができない。歩行が困難になるなどまた地域での活動・趣味の活動などが思うように出来ないなど介護が必要な状況に追い込まれます。

「フレイル」とは
フレイルとは、健康な状態と要介護状態のちょうど真ん中の状態です。

「年をとるにつれて、心と体が徐々に衰えていく様子を表しています。ちょっとでも衰えにいち早く気づき、適切な対処を行うことが大切です。」

心や体の衰えの前兆かも
□ あまり歩かない・歩けない
□ お掃除などに日常の行動が面倒
□ 食生活のバランスが崩れている
□ お出かけや人とのつながりが減った
□ 最近忘れっぽいことが気になる
【出展:東京大学高齢社会総合研究機構】

筋肉の衰えをサルコペニアと言います。サルコペニアを防止することがフレイル防止の第一です。サルコぺ二アは要介護状態への入り口として注意が必要です。サルコぺ二アは、こころやからだに多面的な変化をもたらしていきます。対策としては、
①栄養(食・口腔)バランスの良い食事をとりましょう。
「毎日の食事には、筋肉の素になるたんぱく質が多く含まれる肉・魚・大豆料理そして骨を強くする牛乳・乳製品を多くとるとよいです。
②みんなで楽しく、食事を摂りましょう。共食は色々なことに良い影響があります。
③よく噛んでしっかり食べる。
④運動(今よりも10分多くからだを動かすしましょう。)
皆さんフレイル予防を実施して健康寿命の延長を図りましょう。
!!お互い元気に笑顔でいつまでも!!

2021年12月14日
フレイル防止ボランテア員
小林定寿