歳時記
2026年7月27日(月)
夕顔
夏の夜空を見上げると、大きな三つの星が目に付く。デネブ、ベガ、アルタイルという1等星で、これを結んだ星座が「夏の大三角」と呼ばれる。星座で言うと「はくちょう座」のデネブ、「こと座」のベガ(織女)、わし座のアルタイル(牽牛)である。
日本では織女のことを「織り姫(おりひめ)」、牽牛のことを「彦星(ひこぼし)」と呼んでいますが、夜空の暗い場所では、2つの星の間に天の川が横たわっているようすを観察することができます。(画像は「やさしい88星座図鑑」より、許可を得て掲載)
七夕伝説によると、年に1度、7月7日の夜に会うことができる織り姫と彦星ですが、星が実際に移動することはありません。2つの星の間は、14.4光年ほど離れていて、これは、光のスピードでも約14年半かかってしまう距離です。つまり、二人が光のスピードで移動したとしても、1年に1回会うことなんて、とても無理なのです。
こんなことを言ってしまっては、身も蓋もなくなり、子供のころから大事にしてきた夢が吹き飛んでしまうので、もう少し昔の伝説を楽しんでみましょう。
七夕の伝説は中国の故事がもとになっていますが、日本に伝わる段階でいろいろに脚色されて、分かりにくくなっていました。その中の代表的なお話を次に掲げます。
天の川の西岸に、織姫(織女)という美しい娘が住んでいました。彼女は天帝の娘で、毎日機を織って美しい布を作っていました。その腕前は神々にも認められ、織姫が織った布は空の雲を染める色となっていました。織姫は働き者で、朝から夜まで機織りに精を出し、真面目な性格で神々に愛されていました。一方、天の川の東岸には、彦星(牽牛)という若い牛飼いが住んでいました。彼は真面目に牛の世話をする働き者で、天帝にも目をかけられていました。天帝は「娘も年頃だから、良い夫を持たせてやりたい」と考え、織姫と彦星の結婚を許したのです。
結婚した2人は幸せで、愛し合うあまり仕事を忘れてしまいました。織姫は機を織らなくなり、彦星は牛の世話をしなくなりました。天帝はこれを見て激怒し、2人を天の川の両岸に引き離すことを決めました。再会を許さないという厳しい宣告でした。
織姫は悲しみのあまり毎日泣き続け、彦星も嘆き暮らしました。2人の嘆きを見かねた天帝は、条件付きで再会を許すことにしました。年に一度、7月7日の夜だけ、天の川を渡って2人が会うことを許可したのです。
しかし、天の川は広く深く、織姫は渡ることができません。カササギの群れがその嘆きを聞きつけ、7月7日の夜に翼を広げて天の川に橋を架けたのです。織姫はその橋を渡って彦星のもとへ行き、1年ぶりの再会を果たしました。
最近では空が明るくて星空をよく見ることができなくなったが、子供のころはよく見えた。夏空では夏の大三角形とさそり座が私のお気に入りだった。見る時間によるが、夏の大三角が頭の上に来る頃に、さそり座は南の低い位置に現れる。アンタレスという一等星が赤く輝いて、サソリの心臓のような感じに見えました。
三沢 充男