女性白門会とは 設立趣旨とその後の経緯
中央大学女性白門会は、中央大学の各学部(通信教育学部も含む)の卒業生の女性で構成される学員会の支部組織です。女性学員相互の親睦と福祉向上を図り、中央大学の建学の精神と伝統を継承し、母校の発展に寄与することを目的として創設されました。その後、創立50周年(2018年)を前にして、会則の目的(第3条)の中に、「男女平等に基づき、あらゆる分野の活動に女性が参画することができるよう、それを促進する取り組み」もすることによって、中央大学の発展に寄与することも付加され、明記されました。女性白門会は、1968年白門婦人会という名称で出発し、1969年に学員会支部として正式に認められ、1997年に女性白門会という名称に変更しています。
女性の卒業生だけで支部を作っているのは珍しいとして「シリーズ大学同窓会の研究」(サンデー毎日)の中の中央大学の学員会の紹介の中でも取り上げられ、「『女性白門会』はしなやかに活動」(2017年6月4日号)と紹介されました。
10周年であった時(1978年)に「女子中央大学卒業生の意識調査」のアンケートを行ない本にしました(出版物1)。女性差別撤廃条約が1979年に国連で採択されていますが、日本の批准は1985年、そこから日本はようやく均等法の時代になりました。しかし女性白門会は、それ以前にこうしたアンケートを踏まえて1980年代以降には女子学生のキャリア支援にも力を入れるようになっています。そのため1995年につばさの会を立ち上げました。その後1999年につばさの会はウイングの会と名称変更しました。女子学生たちが社会に一層羽ばたくことができるようにとの意味を込めての名称変更でした。50周年を迎えたときにはそれまでの活動をまとめて本にしました。タイトルは『はばたく女性』です(出版物2)。またセクシュアル・ハラスメントやストーカー、児童虐待などについての講演会を開催するなど、女性ならではの視点から活動も行っています。
中央大学の特色は「質実剛健」といわれ、ともすると男性的なイメージが強いのですが、すでに在校生は40%近くが女子学生です。女性の卒業生も弁護士、会計士、社労士などの専門的な仕事に就くもののみならず、公職に就くもの、政界に出るものなど各界で活躍しています。ワーク・ライフ・バランスの重要性が指摘されていますが、女性の抱える問題は今も昔とあまり違っていません。男尊女卑の風潮もまだ社会には残っています。これからも女子学生を支え、ライフサイクルの中でいかに生きるべきか話し合いつつ、さらに女性学員の交流の場を広げて、中央大学の発展に貢献していきたいと思っています。