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第47回鑑賞会  平成26年7月22日(火)、23日(水) 参加;38名(2日間)

        ◇はじめてのクラシック◇
(下記は行事案内から一部転用しています)

◎ 開 催 日  平成26年7月22日(火) 14時開演(終演後懇親会)
                7月23日(水) 14時開演
◎ 会  場   赤坂・サントリーホール・大ホール(新会場)
◎ 演  目   はじめてのクラシック
          「指揮者のお仕事ってなあに?」
          案内役  三枝成彰
          指 揮  小林研一郎
          東京交響楽団
◎ 曲  目   F.リスト:ハンガリー狂詩曲第2番ニ短調(22日のみ)
          J.ブラームス:ハンガリー舞曲第5番嬰ヘ短調(23日のみ)
          L.v.ベートーベン:交響曲第7番イ長調作品92(両日)
          P.l.チャイコフスキー:交響曲第4番ヘ短調作品36(両日)
◎ チケット代  1,000円

第8回「はじめてのクラシック」鑑賞記--1
            
平成26年7月22日(火)
☆ベートーヴェンとチャイコフスキーの交響曲を聴く
               
法学部法律学科卒 大泉 清
 昨年まで有楽町の東京国際フォーラム ホールAで開かれていた「はじめてのクラシック」は、
今年は赤坂のサントリーホールに会場を変えて7月22日(火)と23日(水)の2日間に渡って
開催された。サントリーホールはクラシック専門のホールで客席は2006席、2階にはロイヤル
ボックスもある。今年で8回目のコンサートで、今回のテーマは「指揮者のお仕事ってなぁに?」
となっていた。

 7月22日午後2時に開演。満席である。例年通りに案内役の三枝成影氏が軽妙は話ぶりで
テーマの解説をしてくれる。指揮者の仕事ぶりを理解するためには、コンサート前のリハーサル
光景を見ることが必要だということで、壇上には東京交響楽団と本日の指揮者である小林研一
郎氏が登場した。オーケストラの練習光景なんて初めて見る。練習曲はリストの「ハンガリー狂
詩曲」。指揮の小林氏が第一ヴァイオリン(12名)やホルン(4名)クラリネット(2名)などを指名
して各パートの練習をやってくれる。28歳のコンサートマスターが「オーケストラでは指揮者の
命令は絶対です」と言う。一通り練習が終わったところで、前述のリストの曲を本番として演奏。
100名近い楽団員を導く指揮者の「意志の統一」で、本番は色彩豊かに奏でられていた。
指揮者は「ハーモニーを作る」カリスマ性が重要なことがよく分かった。

 2時40分過ぎから、ベートーヴェンの「交響曲 第7番イ短調作品92」の演奏が始まった。
有名な交響曲第5番「運命」や第6番「田園」の数年後に書かれ、初演は1813年でベートー
ヴェンが41歳の時である。当日配られた資料を読むと「広大な領地を持つ大司教のルドルフ
大公(ハプスブルグ家の皇帝の弟)や貴族らがベートーヴェンに“年金”4000フリロン(日本円
で約4000万円)を支払っていた」と書かれている。同資料によるとその頃に大地主の娘の
テレーザ・フォン・マルファッティにプロポーズをして、彼女のために書いたのがピアノ曲
「エリーゼのために」だそうだ。

 20分の休憩の後、 後半はチャイコフスキーの「交響曲 第4番ヘ短調作品36」。同資料に
よれば、初演は1878年で彼が37歳の時である。彼の転機になった曲という。その頃、音楽
好きのファン・メック夫人と知り合った。彼女はロシアの鉄道王と言われた夫を亡くし、莫大な
財産を引き継ぎ、音楽家のパトロンとしても有名だった。彼女はチャイコフスキー最大の理解
者となったが、一度も彼に会うことがなかった。800通近い手紙のやりとりが14年も続いたと
いう。この曲の楽譜に「わが最良の友に」と記してあるそうだ。

 曲は、喜びに満ちたかのように段々と盛り上がっていき、最後にシンバルが大きく鳴る。
 リスト、ベートーヴェン、チャイコウスキーを堪能したコンサートの料金は1000円であった。
幹事役の前田紘子さんに感謝したい。終演後にホール前の「よなよなビアキッチン」で懇親会
を開き、「来年も聴きに来よう」と語りあった。

                                          写真;新井 孚

第47回鑑賞会「初めてのクラシック」鑑賞記--2 (2014/08/14)

                法学部政治学科卒 古谷 泰久
 今年のテーマは「指揮者のお仕事ってなぁに?」指揮者の役割とは何なのか、
コンサートマスターはそんな仕事をするのか、更にオーケストラの編成の解説な
ど三枝氏の案内で進行。これらを要約すれば演劇の仕事と対比されます。
作曲家は劇作家で、指揮者は演出家。劇団員はさしずめ役者、指揮者のタクト
の振り始めでコンサートマスターが演奏開始、楽団員もそれに続く、さすれば
コンサートマスターは演劇の主役であろう。主役が登場して熱演劇は盛り上がる。

 曲目では第一日目のリストの「ハンガリー狂詩曲」と第二日目もブラームスの
「ハンガリー舞曲」に指揮者は力点を置いて演奏、ハンガリー政府から数々の
栄誉賞を受賞している小林研一郎氏、同じ東洋の血の混じったハンガリー民族
(マジャール族)の伝統文化への造詣の深さが伺えました。その真骨頂をブラー
ムスのハンガリー舞曲で見せてくれました。終局に向かって徐々に高揚して行く
演奏、そのエンディングに作曲にない大太鼓を組み入れ、聴衆を感動の渦に巻
き込んで魅了した、さすがコバケンさん。

 毎年このコンサートは夫妻はもとより家族揃って参加して戴いてますが、今年
はサントリーホールへ会場が変わりキャパシティの関係で参加会員の席は分散
は余儀なくされた。
さすが名だたるサントリーホール、音響、視野とも申し分ない会場でした。

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