第5２回鑑賞会 「戯作者銘々伝」 平成２７年５月３１日（日） 参加；１７名
紀伊國屋サザンシアター
原案；井上ひさし 作；東憲司 こまつ座公演
井上ひさしの同名の小説を劇作家東憲司が戯曲家したもの。時は町人が力を持つの
を恐れた幕府が「寛政の改革」で倹約と綱紀粛正を強めた江戸後期。
お話は死んで亡霊となった戯作者が集まり、人気戯作者山東京伝らの過去を振り返
る形で進みます。
多彩な登場人物と彼らの語り口で戯作者たちの権力を笑う気骨を感じさせます。命を
削って創作に挑んだ劇作者、それをつぶした政治権力、そして彼らの状況が今日とリン
クしている、あるいはさせてはならない、それが作者のメッセージでしょう。
終演後は東氏によるトークショウ、戯曲化するに当り井上ひさしのすごさを微に入り細
に入り身にしみて実感した体験談、我々も井上作品を理解する上で貴重なお話を伺う事
が出来ました。
最後は加藤さんの手配の懇親会、楽しいひとときでした。
尚、嬉しい事に二人の初参加がありました。猪田光代（経）、大須貞治（経）さんです。
前田常任幹事の心からのお誘いに応えて参加、井上ひさしワールドに感動され、懇親
会で交流を楽しんでお帰りになりました。新たな鑑賞会の仲間が増えことは喜ばしい限
りです。
古谷 泰久（法）
