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第61回鑑賞会 能楽鑑賞教室
  
 (行事案内から一部転載しています)
 6月恒例の能楽鑑賞教室です。帝から剣を打てとの命を受けた名刀工小鍛冶宗近は、「名相槌」を求めて
伏見・稲荷明神に祈願。現れた不思議な童子の語る『草薙の剣の故事』。そして、それに匹敵する剣が必ず
打てるはずと励まされ、告げられたとおり相槌を待っていると、そこに現れたのは…。ちょっぴりホラーのテイ
ストと大スペクタクルの舞台展開!古典芸能の世界にもこんな楽しみ方があります。是非お出掛け下さい。
                                         常任幹事 前田紘子
◎ 日  時    平成28年
6月21日(火) 11時開演
◎ 会  場   国立能楽堂
◎ 解  説   能楽の楽しみ  小島英明
   狂  言   「柿(かき)山伏(やまぶし)」  シテ 三宅近成  アド 河路雅義
     能     「小鍛冶(こかじ)」        シテ(前 童子 後 稲荷明神)弘田裕一
                             ワキ(小鍛冶宗近)御厨誠吾   
◎ チケット代  1,800円(中正面席)


 
   
       下側の小さい写真をクリックすると拡大します。




撮影;古谷泰久

第61回鑑賞会 能(小鍛冶)と狂言(柿山伏)  古谷泰久
6月21日(火) 国立能楽堂 参加18名

能楽鑑賞教室と銘打って高校生に楽しんで戴くと云う主旨で催され能役者に依る解説が
前以ってあり演目も親しみ易く解りやすいものでした。
「能は?」と云う方もぜひ次回この企画には参加をお勧めいたします。しかも座席の背も
たれには液晶パネルが設置され、全てのセリフ謡が文章で表示理解の手助けとなって
おります。
「柿山伏」は人家の庭の柿を空腹に耐えかね盗み喰いをしている所を持主にみつかった
山伏がこっぴどい目にあうと云うお話です。
「小鍛冶」は帝より神刀の鍛造を依頼された刀鍛冶の宗近は刀を打つにふさわしい相槌
が居らず困り果てて神に祈願します。
すると神の使い霊狐が相槌となって表われ見事名刀を完成させると云うお話です。文楽
や歌舞伎でもしばしば演じられています。複雑なドラマ展開はなく、能も狂言も表現を味
わい楽しんでその世界に浸れば良いと思います。
狂言はこの山伏と持主のユームラスなやりとりを、能は霊狐が相槌を打ち二人で刀を鍛
え完成させて行く様子とその表現を堪能すれば良いのです。能の演技は極めてシンボリ
ックです。それは唯写せばいい、写実的に描けばいい、表現すればいいと云うものではな
く、それを超えるものがないといけません。それが先進性であり気韻(キイン)と言っていい
部分です。
幽玄の世界を充分味わった後、有志のみで近くのイタリアンで懇親会、能、狂言談義より
も都知事談義に花が咲き、盛り上がりました。

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