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2025年1月14日
第101回箱根駅伝雑感 往路はアッパレ!! 復路には激励の喝
応援部OB 傘寿老人 小塚 正人
今回の関心は、出場校10人の10,000m平均タイムが過去最高の値28分15秒61の中大がスピードを生かせるかにあった。因みに青学大は28分20秒04の2位。トラックレースとロードレースでの記録は必ずしも一致しないと言われている。
なお、エース級と言える選手総数では青学大、駒沢大、国学院大が各6人、中大は4人(「月間陸上競技」より)でのレース開始である。
往路では、持ち前のスピードを発揮したのは中大であった。1区の吉井駿恭君(3年)は3年前の兄(大和君、1区最高記録保持者)に勇気付けられ、前回(7区)に続き連続区間賞の疾走であった。新春の陽光にもっとも映えたのは「Ⅽ」マークと深紅のタスキだった。無難に繫いだ2区エースの一人、溜池君(3年)からタスキを受け取った3区準エース本間君(2年)も、吉井、溜池君に触発され、湘南の風に影響されず、これまた快走の区間賞を獲得した。
44区白川君(3年)は後続(青学大)に距離を詰められたものの、1位のまま5区にタスキが渡り、往路2位のゴールは、前3人のスピードランナーのアドバンテージによること大なり。
山上り5区園木君(4年)は9.5km付近で逆転され、中大ファンをハラハラさせたものの粘走(区間6位)し、2位でゴールした。1年留年して出走した彼は最初で最後の箱根であり、父親(72回大会中大優勝時の主務)が走れなかった大願を成就させた。親子の絆に感動。本人の努力を讃えたい。
復路では、ロードレースはスピードだけではなく、持久力、強い体力も必要と、またまた痛感させられた。
トップと1分47秒差でスタートした6区浦田君(4年、父親は前中大駅伝監督)は前回同様、区間6位で走行するも、大きく青学大に先行を許し、7区期待の岡田君(1年)は好走するも、駒沢大のエースに追い抜かれ3位に後退した。
その後3位キープを望む中大ファンの祈りも空しく、8区佐藤君(1年)は体調にアクシデントもあり、区間最下位20位となり、6位まで順位を下げ、一時は悪夢のシード権外落ちも考えられた。しかし9区吉中君(3年)は、他校と競りながら6位で10区のアンカー藤田君(2年)に繫いだ。藤田君も3校の競合いに勝ち、順位を一つ上げ、5位でゴールテープを切った。
彼の踏ん張り(区間4位)は今大会で往路の区間賞2人に次ぐ3番目の成で称賛に値する。彼の精神的支柱は、昨秋に亡くなった母親の「箱根の夢だけは忘れないで!」であったとか。天国の母に感謝。
大会は往路2位、復路13位、総合5位で終了した。しかし、何か物足りなさを感じたのは私一人だけだろうか?
レース後の藤原監督の発言(主旨)は、
①往路2位から逆転を目指したが、総合5位に終わった。
②前年13位から1年での上位復帰に安堵した。チーム力を証明した。
③8区で6位まで後退したが、しっかりカバーし5位までもどしたので、来年に繋がる駅伝になったが、悔しさが非常に残る。
来年は頂点に挑戦したい、と力強く語った。
終りに、今年のメンバーが8人残る。他に有力選手もいるし、有望新人の加入も決定しており、来年以降が楽しみ。大いに期待したい。そして「優勝」を……。
なお、敢えて更に望むことは①強靭な体力、②スマートさよりも泥臭さか。
頑張れ中大。名門中大!!
読売新聞オンライン 箱根駅伝成績(グラフ右端の中大のところをクリックしてください。)